企業のWebマーケティングの課題として、1位に君臨するのが「集客」です。企業の成長フェーズによって課題は様々ですが、今回のコラムでは、ザックリと「要素分解」をしてみたいと思います。
【目次】
1.集客の課題を要素分解してみる
2.LTV悪化の犯人
3.新たな集客手法の開発
1.集客の課題を要素分解してみる
集客の課題をシンプルに要素分解してみると、以下に棲み分けできます。
1)スタンダードな集客手法が分からない
2)スタンダードな集客手法を改善できていない
3)スタンダードな集客手法が限界。新たな集客手法を開発できない
ここで言う「スタンダードな集客手法」というのは、いわゆる「運用型広告」です。
リスティングやネットワーク広告、アフィリエイトといった、Webマーケティングに取り組む多くの企業が導入している広告です。
「1」は少し勉強したり、弊社のような支援会社に提案をしてもらえば、何を選択すべきかを理解できます。
一方で、「2」に関しては、少し「根気」が必要な作業になります。
PDCAやABテストといった細かい業務を繰り返し行い、小さな正解を積み重ねて改善していくものですね。
そして、最後の要素が「3」です。
つまり、運用型広告以外の集客手法を開発できていない状態ですね。
大きく分類すると、以上の3つに集客の課題は分類されます。
弊社にご相談を頂く企業の大半が、②か③というケースが多いです。
2.LTV悪化の犯人
100%と言っても良い確率で、多くの企業が「1」⇒「2」と進みます。
そして実は、この「2(PDCA・ABテスト)」がクセモノで、「3」との因果関係にあると弊社では考えています。(詳細は、最後に記述します)
話を戻します。
通常、現場では、次のような流れで「PDCA・ABテスト」が繰り返されます。
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▼ 広告運用の「数字」に意識を集中
▼ スグに改善できる選択肢から手法を選択する
▼ 改善する/しない
▼ 更なる改善に向け「数字」に意識を集中
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「広告運用の ”数字” を改善するには、どうするべきか?」
みんな必死です。一喜一憂します。
これはこれでOKなのですが、以下のようなケースに陥る懸念があります。
● 広告運用の評価指標「CVR」「CV数」「CPO」といった数字に固執
● 消費者(対象顧客)の「心」や「行動」を忘れた状態でPDCAやABテストを実施
これは、課題解決系の商品を取り扱う事業者にとっては「致命的なミス」になります。
「CPOは改善されましたが、LTVの悪化が止まらない…」という事態ですね。
今となっては、購入前のコミュニケーション(優位性などの情報、購入者の知識など)がLTVに影響を与えるのは常識。
PDCAやABテストの追求が、「LTVの悪化要因」という事態に陥らないために、常に俯瞰した視点を持つ事が大切です。
3.新たな集客手法の開発
顧客が見えていない状態で、3の「新たな集客手法」を、開発できるハズがありません。
● 新しいクリエイティブの開発
● 対象顧客がいると(思いたい)思われる媒体の開発
という、ありきたりの枠の中で思考するパターンにハマってしまい、本質的な課題解決に繋がりません。
従って、弊社が「3」をスタートする際は、必ず企業のビジネス目的、消費者の目的・課題の設定からスタートします。
● 市場に約束できること
● キーワード調査、SNSリスニング
● ペルソナ&存在確認
● コンテンツ&コミュニケーション設計
等々、ベタではありますが、上記の流れで、新しい集客の手法(仕組み)を開発します。
「我々の顧客の課題って、本当は何だっけ?」
「どうなりたいんだっけ?」
「我々の価値って何だっけ?」
たまには数字から離れて「客観的な質問」をご自身に投げかけてみてはいかがでしょうか?
おススメします。