【Meta広告】ターゲティングとオーディエンスの違いとは?分かりやすく解説 │デジマログ
【Meta広告】ターゲティングとオーディエンスの違いとは?分かりやすく解説

Meta広告(Facebook、Instagram)の「ターゲティング」と「オーディエンス」の違いとは?分かりやすく解説します。年齢や興味関心など、配信対象者を設定する際に何気なく(時には混同して)使用される用語を正しく理解することで、成果をあげるヒントが見つかれば幸いです。

【目次】
1.ターゲティングとオーディエンスの違いとは?
2.Meta広告におけるオーディエンス設定の3種類
3.Meta広告でオーディエンスを設定する際の2つの注意点
4.Meta広告のオーディエンス設定で成果を上げる2つのポイント
5.Meta広告のターゲティング・オーディエンスについてまとめ

1.ターゲティングとオーディエンスの違いとは?

1.ターゲティングとオーディエンスの違いとは?

 

【定義:概要と概念】
Meta広告((Facebook、Instagram)における概念を紹介する前に、デジタル広告・Web広告全般における「オーディエンス」「セグメント」「ターゲティング」の一般的な定義について紹介します。

 

<オーディエンスとは?>
広告やマーケティングメッセージを受け取る可能性のある「潜在的な顧客群全体」を指します。
つまり、最も広い概念です。

 

<セグメントとは?>
オーディエンスをより細かく分類したグループを指します。
オーディエンスの中で特定の特性や行動、または興味を持つユーザーをまとめたものです。

 

<ターゲティングとは?>
特定のセグメントに向けてアプローチすること(広告を配信すること)を指します。
これにより、最も関連性の高い、または反応する可能性の高いユーザーに広告を届けることができます。

 

【違いのイメージ図】
上記の定義・違いをイメージ図にすると以下のようになります。

▼ オーディエンス:広告を見る可能性がある全ユーザー

オーディエンス

 

▼ オーディエンスを「年齢」「性別」「興味関心」でセグメント(グループ分け)する場合

セグメント

 

▼ 「20代」の「男性」で「スポーツに興味関心がある」オーディエンスをターゲティング(広告配信)する場合

ターゲティング

2.Meta広告におけるオーディエンス設定の3種類

2.Meta広告におけるオーディエンス設定の3種類

 

【定義:概要と概念】
Meta広告((Facebook、Instagram)では、設定できるオーディエンスが3種類存在します。

1.コアオーディエンス
2.カスタムオーディエンス
3.類似オーディエンス

 

<1.コアオーディエンス>
「デモグラフィック情報(人口統計学的な情報)」や「興味関心」に基づいて設定するオーディエンスです。
・地域:国・地域や都道府県・州、市区町村、郵便番号、住所
・年齢:18歳~65歳(1歳刻み)、65歳以上は一括り
・性別:すべて、男性、女性
・詳細ターゲット設定:利用者層(ex.学歴・収入など)、興味関心、行動

 

<2.カスタムオーディエンス>
広告主が持つ「既存の顧客データ」や「特定の行動データ」を基に作成するオーディエンスです。
・自社でメールアドレスなどの顧客情報を保有しているユーザー
・自社のWebサイトを訪問したことがあるユーザー
・自社のFacebook・Instagramに対してアクション(フォローや動画の再生など)をしたことがあるユーザーなど

 

<3.類似オーディエンス>
カスタムオーディエンスに「似た特性を持つ新規ユーザー」を対象としたオーディエンスです。
類似率は1〜10%の間で設定可能で、仮に1%であれば、類似度の高い上位1%が対象として指定されます。

 

【違いのイメージ図】
上記の定義・違いをイメージ図にすると以下のようになります。

▼ コアオーディエンスで「愛知県在住」で「40代」の「女性」で「美容好き」のユーザーを設定する場合
 ※第一章で紹介した「セグメント」と「ターゲティング」を ”兼ねている” イメージです。

コアオーディエンス

 

▼ カスタムオーディエンスで「自社の既存顧客(メアドリスト)」を設定する場合
 ※「Meta社のユーザー」と「自社の既存顧客」の 重なるユーザーを ”抽出する(絞る)” イメージです。

カスタムオーディエンス

 

▼ カスタムオーディエンス(ex.自社の既存顧客)をベースに類似オーディエンスを作成する場合
 ※カスタムオーディエンスを核にして配信対象を ”広げる” イメージです。

類似オーディエンス

3.Meta広告でオーディエンスを設定する際の2つの注意点

3.Meta広告でオーディエンスを設定する際の2つの注意点

 

Meta広告でオーディエンスを設定する際の「注意点」を2つ紹介します。

 

【注意点1:サイズ】
オーディエンスの「サイズ(対象ユーザーのボリューム)」が小さくなり過ぎないようにしましょう。
以下のようなリスクが発生し、効率(CPM・CPAなど)が悪化する恐れがあります。

・同じオーディエンスに対して何度も同じ広告が表示されてしまう(クリエイティブの疲弊)(*1)
・AI・機械学習を活用した最適化が妨げられ、新規のオーディエンスにリーチできない(*2)


*1:上級者向けアドバイス:広告クリエイティブを多様化してコンバージョンを最大化する

*2:Metaビジネスヘルプセンター:新規オーディエンスにリーチするためのベストプラクティス

 

【注意点2:重複】
複数の広告セットでオーディエンスが「重複」しないようにしましょう。
以下のような理由から、効率(CPM・CPAなど)が悪化する恐れがあります。

・自社内の広告セット同士が競合した場合、パフォーマンスが最も高い広告以外は配信されない
 ※自社内の広告セット同士がオークション競合しないように配慮されたMeta側の仕様です(*3)
・↑の結果、配信数が低下し、AI・機械学習に必要なデータ量が足りず、パフォーマンスが低下(*4)


*3:Metaビジネスヘルプセンター:オーディエンスの重複について

*4:Metaビジネスヘルプセンター:オークションの重複を理解する

4.Meta広告のオーディエンス設定で成果を上げる2つのポイント

4.Meta広告のオーディエンス設定で成果を上げる2つのポイント

 

Meta広告のオーディエンス設定・ターゲティングで成果を上げるポイントを2つ紹介します。

 

【ポイント1:検証】
はじめから獲得効率が良い「オーディエンス設定」「ターゲティング」を見定めることは困難です。

そのため
・重複に注意しながら「複数パターンのオーディエンス」を用意し
・「どのオーディエンス」のパフォーマンスが良いのか?
・「どの程度のサイズ(対象ユーザーのボリューム)」のパフォーマンスが良いのか?
といった要素を、ABテスト(検証)してみることが有効です。

例)
● 年齢:20代 vs. 40代
● 興味関心:スポーツ vs. アート
● 類似率(オーディエンスのサイズ):2% vs. 5%

 

【ポイント2:ブロード配信】
コアオーディエンスのうち、地域・年齢・性別のみを任意で設定し配信することを「ブロード配信」と呼びます。

(設定する) 地域:国・地域や都道府県・州、市区町村、郵便番号、住所
(設定する) 年齢:18歳~65歳(1歳刻み)、65歳以上は一括り
(設定する) 性別:すべて、男性、女性
(設定しない)詳細ターゲット設定:利用者層(ex.学歴・収入など)、興味関心、行動

 

実名制ゆえに、元々ターゲティング精度が高いのがMeta広告の特徴です。
そのため、ターゲット(オーディエンス設定)を絞り込まずに、「ブロード配信」によってMeta社のAI・機械学習(自動最適化)に任せてみるのも一つの手です。

ターゲットを絞り込まないため、「オークションの競争度」(競合入札の単価)は下がる傾向があり、結果として、「課金単価」(Meta広告はインプレッション課金のため、CPM)を抑えることができます。

※【Meta広告】ブロード配信とは?「メリット」や「デモグラ配信との違い」を分かりやすく解説!

5.Meta広告のターゲティング・オーディエンスについてまとめ

5.Meta広告のターゲティング・オーディエンスについてまとめ

 

いかがでしたか?
今回は、Meta広告(Facebook、Instagram)の「ターゲティング」と「オーディエンス」について紹介しました。

内容をおさらいすると下記の通りです。

1)コアオーディエンス
「デモグラフィック情報(人口統計学的な情報)」や「興味関心」に基づいて設定するオーディエンスです。
一般的に言われる「セグメント」と「ターゲティング」を ”兼ねている” イメージです。

2)カスタムオーディエンス
広告主が持つ「既存の顧客データ」や「特定の行動データ」を基に作成するオーディエンスです。
「Meta社のユーザー」と「自社の既存顧客」の 重なるユーザーを ”抽出する(絞る)” イメージです。

3)類似オーディエンス
カスタムオーディエンスに「似た特性を持つ新規ユーザー」を対象としたオーディエンスです。
カスタムオーディエンスを核にして配信対象を ”広げる” イメージです。

 

自社に最適な「オーディエンス設定」「ターゲティング」を見定めるためには、
オーディエンスの重複に注意しながら、複数のオーディエンスパターンを用意し、
配信調整・検証・効果測定・改善を繰り返すことが重要です。

本コラムは以上となります。
それではまた、別のテーマでお会いしましょう。

 

<Meta広告(Facebook、Instagram)の関連コラム>

Meta広告ライブラリとは?概要と使い方・見方を分かりやすく解説

【Meta広告】ピクセルとは?概要と設定方法を分かりやすく解説

【必見!】最も効率がよいMeta広告「Advantage+ ショッピングキャンペーン(ASC)」の最適化(機械学習の特性を理解する)

【本数は?投入頻度は?】Meta広告「Advantage+ ショッピングキャンペーン(ASC)」でクリエイティブを多様化!チェック項目5選

【なぜ重要?広告疲れとは?】Meta広告「Advantage+ ショッピングキャンペーン(ASC)」におけるクリエイティブの重要性を分かりやすく解説

【非物販サイトにも有効】Meta広告の「Advantage+ ショッピングキャンペーン(ASC)」で「Web申込のCPA」を40%削減した事例

【Meta広告】「Advantage+ ショッピングキャンペーン(ASC)」とは?従来のキャンペーンとの違いや設定方法を分かりやすく解説!

【Meta広告】ブロード配信とは?「メリット」や「デモグラ配信との違い」を分かりやすく解説!

【Meta広告】コンバージョンAPI(CAPI)とは?「メリット」や「導入方法」を分かりやすく解説!

【Meta広告】広告アカウントが停止!「審査基準」を事例付きで解説 ~広告ポリシー違反・公式ページの運用放置・未承認広告の蓄積 ~

【Meta広告】広告アカウントが停止!「審査基準」を事例付きで解説 ~ 二段階認証の設定漏れ・支払いシステムのエラー編 ~

一緒によく読まれている記事