2023年9月30日で「Googleオプティマイズ」と「Googleオプティマイズ360」のサポートが終了する事が発表されました。無料で使える便利なツールだっただけに、その影響は大きいと推測されます。本コラムでは、終了による影響と検討すべき対応、代替ツールについて紹介します。
【目次】
1.Googleオプティマイズとは?
2.Googleオプティマイズは2023年9月30日でサポート終了
3.Googleオプティマイズ終了による影響
4.Googleオプティマイズ終了前に対応・検討すべき事
5.Googleオプティマイズの「代替ツール15選」
6.終わりに
1.Googleオプティマイズとは?
Googleオプティマイズは、Googleが提供するABテストツールです。
ABテストとは、「広告素材(テキストや画像など)」や「Webサイト(LPなど)」を最適化するためのテスト方法の1つです。
※コラム:ABテストとは?今さら聞けない基本の「キ」
複数案(A/B)を用意し、訪問者にAとBをランダムに(または一定の比率で)表示し、成果のよいパターンを見つける手法です。(※下図参照)
Googleオプティマイズには、無料版と有償版(オプティマイズ360)があります。
ウェブサイト改善・CVRアップに繋がるため、Webサイト・LP担当者にとって「必須ツール」と言っても過言ではありません。
※詳細は、過去のコラムで紹介しているのでこちらをご覧ください。
コラム:【無料ツール】GoogleオプティマイズでABテストをする方法
2.Googleオプティマイズは2023年9月30日でサポート終了
2023年1月に、公式ヘルプを通じて、「Googleオプティマイズのサポート終了」が発表されました。
Googleオプティマイズは、2022年の春頃にようやくGA4と連携できるようになったばかりです。
GA4への移行と併せてオプティマイズとの連携を行っていた企業が多いので、突然の発表に対して動揺の声が上がっています。
Google アナリティクス 4 のサードパーティ製 A/B テスト インテグレーションにも投資も行っています。
※Optimizeヘルプ:Googleオプティマイズのサポート終了
との事ですので、今後GA4にABテスト機能が追加される事が想定されますが、現状そのような機能はありません。(※2023年3月1日時点)
3.Googleオプティマイズ終了による影響
【影響範囲】
今回、サポート終了の「対象」となるのは下記両方です。
● Googleオプティマイズ(無料版)
● Googleオプティマイズ360(有償版)
なお・・・
サポート終了後は、ウェブサイト エクスペリエンスの推定結果および Google アナリティクスの過去の元データにアクセスできなくなります。
※Optimizeヘルプ:Googleオプティマイズのサポート終了
とありますので、GoogleオプティマイズとGA4を連携していても、過去のデータはGA4上でも見れなくなります。
また・・・
Google オプティマイズのサポートが終了しても、Firebase A/B Testing には影響ありません。
※Optimizeヘルプ:Googleオプティマイズのサポート終了
との事ですので、スマホアプリ向けの「Firebase A/B Testing」は引き続き利用できます。
【影響内容】
「2023年9月30日」までは、ABテストの実施、並びにテスト結果の閲覧ができます。
しかし、「2023年10月1日」になると実施中のABテストは強制終了し、テスト結果も閲覧できなくなります。
● 実施中のテストとパーソナライズ*が全て終了
● 過去に実施したテスト結果(データ)の閲覧とダウンロードが不可
*パーソナライズ:Googleオプティマイズには、訪問者の属性データによって表示するWebサイトのコンテンツを出し分ける機能がありました。「ユーザー体験の最適化」の観点でも影響が出るため、パーソナライズ機能の利用者には大きな痛手となります。
4.Googleオプティマイズ終了前に対応・検討すべき事
Googleオプティマイズが終了する前に、対応・検討すべき事は以下の3つです。
1)サポート終了までにテストを実施する
2)過去のテスト結果をダウンロードしておく
3)代替ツールを検討する
【1.サポート終了までにテストを実施する】
サポートが終了する「2023年9月30日」までに意図した検証(ABテスト)を行いましょう。
突然テストが終了して慌てないよう、「テストが終了するスケジュール」を、前もって調整しましょう。
【2.過去のテスト結果をダウンロードしておく】
1と同様に、事前に対応する事が重要です。
過去に実施したテスト結果(データ)をダウンロードし、手元に保存しておきましょう。
【3.代替ツールを検討する】
Googleオプティマイズの代替となる「ABテストツール」を検討しましょう。
サイト改善に「ABテスト」は欠かせません。
現在では多くのツールが存在しますので、次章では、代表的なツールを紹介します。
5.Googleオプティマイズの「代替ツール15選」
【Googleが公式に推奨しているツール3選】
以下は、公式ヘルプを通じて推奨されているABテストツールです。
※各ツールのプロバイダと、GA4が、段階的に統合されていく事がアナウンスされています。
Optimizeヘルプ:Googleオプティマイズのサポート終了
① AB Tasty:2010年に「フランス(パリ)の企業」がリリースしたサービス
・公式サイト
・日本の正規代理店(株式会社ギャプライズ)
② Optimizely:2008年に「アメリカ(サンフランシスコ) の企業」がリリースしたサービス
・公式サイト
・日本の正規代理店(株式会社ギャプライズ)
➂ VWO:2010年に「インド(デリー) の企業」がリリースしたサービス
・公式サイト
・日本の正規代理店(株式会社SHIFT)
【その他のツール12選】
上記以外で、「ABテスト機能」を有するツールを、紹介します。
※アルファベット順に記載
① Adobe Target
② CVX
③ DLPO
④ Flipdesk
⑤ Juicer
⑥ KAIZEN UX
⑦ KARTE Blocks
⑧ Ptengine Experience
⑨ Robee
⑩ Rtoaster
⑪ Sitest
⑫ Sprocket
<補足>
なお、弊社は、いずれの企業様とも利害関係がありません。
また、お客様によりツールの選定基準が異なると想定しています。
例)
● Googleオプティマイズとの互換性
└ ABテスト機能(テスト内容・範囲・方法)
└ パーソナライズ機能(コンテンツ出し分け)
● 使いやすさ、操作性
● カスタマイズ性、拡張機能
● サポートの充実度
● 費用感(予算)…etc.
上記の優先順位を整理した上で、お客様ご自身で各サイトを確認し、お問い合わせ・評価をするようにしましょう。
6.終わりに
いかがでしたか?
今回は、「Googleオプティマイズ終了」に伴う影響について、代替ツールと合わせてご紹介しました。
Webサイト・LP担当者にとって、「ABテスト」や「ユーザー体験の最適化」は重要です。
結果的にGA4に「ABテストの機能」が実装される可能性もあるかもしれませんが、対応は早い方が良いでしょう。
本コラム執筆時点で、Googleオプティマイズの終了まで「残り7か月」です。
この機会に、「ABテストを実施する目的」や「過去の検証データ」を整理しても良いかもしれません。
Googleの機能アップデートは日々行われておりますので、公式ヘルプのチェックもお忘れなく。
※Optimizeヘルプ:https://support.google.com/optimize
<参考>
弊社IBFでは、デジタルマーケティングを支援しています。
AIを活用した「ABテスト」「コンテンツ出し分け」が可能な【独自ツール】を提供しています。
“既存クライアント様”にのみ提供しているので、ツール単体での提供はできません。
ですが、「LP改善」「CVRアップ」「新規顧客獲得」などはメニューとして用意していますので、お気軽にご相談ください。
最後までお読み下さり、ありがとうございました。
それでは、また別のコラムでお会いしましょう!