【書評】デジタルマーケティングとは?基礎知識から実践スキルまでを一冊で学べる本を紹介│デジマログ
手にとるようにわかるデジタルマーケティング入門_知識をスキルを1冊で学べる本

インターネットの広告費が4マス媒体を超えたのは2021年。ネット広告は急成長を続け、広告主は競合他社との「競争(入札合戦)」から抜け出せずに疲弊するようになりました。最近ではAI・機械学習も台頭し、初心者・専門家など関係なく誰しもが「何をしたら良いか、よく分からない」という状態に陥る頻度が増えてきたのではないでしょうか?このような時代背景を踏まえ、当社代表の宇都は2023年3月23日に『手にとるようにわかる デジタルマーケティング入門』(かんき出版)を上梓。当コラムでは本書について紹介します。

【目次】
1.前置き:本書を紹介する前にあらかじめ断っておきたい事
2.目次と想定読者:あなたにぴったりの内容をご紹介
3.おすすめ①:『chapter5 指標』―表面的な数値ではなく「自社の事業成長に必要な指標」を考える
4.おすすめ②:『chapter6 ネット広告の分析と改善』―あなた自身が改善の「旗振り役」を担うために
5.終わりに:本書を使いこなしてあなたの事業が加速成長する事を願って

1.前置き:本書を紹介する前にあらかじめ断っておきたい事

前置き:本書を紹介する前にあらかじめ断っておきたい事

 

書籍(※以下、本書)の紹介に入る前に、あらかじめ断っておきたい事があります。
本書の良いところだけを書いてしまうと胡散臭くなってしまうので、包み隠さずお話します。

それは、本書が決して「手短にパパっと読める内容ではない」、という事です。
良く言えば「骨太過ぎる」内容だから。悪く言えば「くど過ぎる」から、です。

どういう事か?

タイトルは『手にとるようにわかる~』と題されていますが、本書は「初心者だけ」を対象に書かれたものではありません。以下のように、「幅広い読者」を想定して書かれています。

● デジタルマーケティングとは?というレベルの初心者の方
● ある程度経験を積んだデジタルマーケティングの現場担当者の方
● 意思決定・マネジメントに関わる事業責任者・経営者レベルの方

「幅広い読者」を想定しているがゆえに、読破には、おそらく5~10時間程度を要するかと思います。

また、「情報量が多い」点も挙げられます。
本書のchapter2では、以下の内容が記載されています。

事業主が主導権を握って、成果を創出するには「何から」着手すればよいのでしょうか?答えは、事業主が持つべき、デジタルマーケティングの必要最低限の知識の習得。この一言に尽きます。

chapter2 進化するWebマーケティング【p.52~】

ある意味、本書は、デジタルマーケティングに関する基礎知識から実践スキルまでを一冊で学べる本、とも言えるでしょう。
一方で、「必要最低限の知識の習得(=情報武装)」をテーマにしているだけあって、非常に濃密です。

そのため、お時間が無い方は、次章で紹介する「目次と想定読者」を参考に、必要な内容だけをかいつまんで”辞書的に”使う事をおすすめします。

2.目次と想定読者:あなたにぴったりの内容をご紹介

目次と想定読者:あなたにぴったりの内容をご紹介

  

【目次】
本書(全304頁)の目次は以下の通りです。

はじめに
chapter1 デジタルマーケティングの「定義」と「実態」
chapter2 進化するWebマーケティング
chapter3 正しい戦略
chapter4 売上試算
chapter5 指標
chapter6 ネット広告の分析と改善
chapter7 クリエイティブの改善
chapter8 マーケティング組織論
chapter9 ブランディング・愛着度
chapter10 SNSを活用する
おわりに

 

【想定読者】
前章でも述べましたが、本書は、以下のように、「幅広い読者」を想定して書かれたものになっています。

● デジタルマーケティングとは?というレベルの初心者の方
● ある程度経験を積んだデジタルマーケティングの現場担当者の方
● 意思決定・マネジメントに関わる事業責任者・経営者レベルの方

 

あえて、それぞれの「目次」と「想定読者」を対応させると、以下のようになります。

● デジタルマーケティングとは?というレベルの初心者の方
└ chapter1 デジタルマーケティングの「定義」と「実態」
└ chapter2 進化するWebマーケティング

● ある程度経験を積んだデジタルマーケティングの現場担当者の方
└ chapter5 指標
└ chapter6 ネット広告の分析と改善
└ chapter7 クリエイティブの改善

● 意思決定・マネジメントに関わる事業責任者・経営者レベルの方
└ chapter3 正しい戦略
└ chapter4 売上試算
└ chapter8 マーケティング組織論

● 全ての読者層:マーケティングの最終系(=広告をやめても集客が成り立つ状態)を目指す方
└ chapter9 ブランディング・愛着度

● 全ての読者層:広告主とユーザー、それぞれの立場(視点)でSNSを利用したい方
└ chapter10 SNSを活用する

 

次章からは、本書で「特におすすめ」したい以下の2つのchapterについて、抜粋してご紹介します。

● 『chapter5 指標』
● 『chapter6 ネット広告の分析と改善』

3.おすすめ①:『chapter5 指標』―表面的な数値ではなく「自社の事業成長に必要な指標」を考える

おすすめ①:『chapter5 指標』―表面的な数値ではなく「自社の事業成長に必要な指標」を考える

 

『chapter5 指標』では、実務を想定して、事業成長に直結する指標とその意味について解説されています。
単なる指標の用語解説や使い方・計算方法のみではない点がポイントです。

具体的には、以下のような分類で、各指標について解説されています。

● 集客の真実を炙り出す「指標」
 └ 指名顧客
 └ 曜日・時間帯
 └ 興味・関心・性別

● 成約の真実を炙り出す「指標」
 └ 訪問数とCVR
 └ 新規とリピート

● 事業成長に貢献したのかを判定する「指標」
 └ 経路別2回目CPO
 └ 経路別LTV

● 集客の指標「応用編」
  └ ROAS
  └ アトリビューション

● 成約の指標「応用編」
  └ Webサイトの種類ごとに採用を推奨する5つの指標

本書が上記の指標について具体的に解説している理由はただ一つ。
それは、誰もが同じ基準で「正確な判断機能」を手に入れるため、です。

正しい「指標」を設定しなければ、その後に適切な「判断」を下す事ができません。
もし自社の指標が”なんとなく”設定されている場合は、本章を参考に、自社にとって「最適な指標」を採用すると良いでしょう。

4.おすすめ②:『chapter6 ネット広告の分析と改善』―あなた自身が改善の「旗振り役」を担うために

おすすめ②:『chapter6 ネット広告の分析と改善』―あなた自身が改善の「旗振り役」を担うために

 

『chapter6 ネット広告の分析と改善』では、ネット広告に必要な「分析項目」と「改善策」について解説されています。

一般的に、広告運用を代理店や担当者に一任(or丸投げ)している場合、提案をもらえても、「なぜ?」というプロセスや根拠が不明なまま鵜呑みにするしかない・・・という事は、よくあります。

根本的な問題は、広告主(事業主)が主導権を握り、適切な指摘や質問を代理店・運用者に投げる事ができていない点にあります。

本章では、広告主が「改善の旗振り役」を担えるよう、広告運用のほぼ全てに共通する「基本公式」について解説しています。「ネット広告の改善とは何か?」を突き詰めると、最終的には以下の「4つの調整」に行きつくと本章では説明しています。

 1)広告表示回数
 2)クリック数
 3)媒体費
 4)集客の質

上記の数値が「悪化する条件(要因)」と「改善方法」について、余すことなく、具体的に解説されています。
しかも、解説される内容は全て、単純な「算数」をベースにしています。
そのため、本章を理解する事で、広告悪化の原因特定と改善が”誰でも”できるようになります。

広告主が管理画面の仕様を理解したり、重箱の隅をつつくような細かすぎる数値管理をする必要はありません。
基本公式に出てくる数値をベースに代理店や運用者に投げかければ良いのです。
もし、代理店や運用者に対して主導権を握れていないという方は、本章を参考にして、自ら率先して会話をすると良いでしょう。

5.終わりに:本書を使いこなしてあなたの事業が加速成長する事を願って

終わりに:本書を使いこなしてあなたの事業が加速成長する事を願って

 

いかがでしたか?
少しでも、本書を「読んでみたい!」というお気持ちになって頂けたら幸いです。

本コラムをお読みになったあなたが、今現在デジタルマーケティングを実施していても・いなくても、本書は必ず役に立ちます。

本書がより多くの方の参考となり、投資の無駄が減り、日本全体のデジタルマーケティングの底上げの一助となれば幸いです。

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それでは、また別のコラムでお会いしましょう!

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